時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。

 私たち、東北大学法学部模擬裁判実行委員会は「法学部生としての視点から社会問題を取り上げ、市民の皆様に法と社会の関わりについて考えていただくきっかけを作ること」を目的として、毎年秋に模擬裁判公演を行っております。その公演も、市民の皆様に温かいご支援を賜りまして、今年で72回目を迎えることとなりました。毎年、注目の時事問題や世相を反映したテーマを扱っておりますが、本年度のテーマは「別人格による犯罪」です。

 「別人格」と聞くと、どのようなイメージが思い浮かべられるでしょうか。これは、解離性同一性障害という精神障害により作り出されるもので、一人の人間の中に全く別の性別、性格、記憶などを持つ複数の人格が現れます。近年、障害をもつ人を支援するための法制度が整えられつつありますが、私たちの理解は未だに追いついていないように思われます。実際に、障害の名前を聞いても、どんな障害なのか、どんな苦悩があるのか、説明できる人は少ないでしょう。

本公演では、複数の精神障害を抱えた少年が起こしてしまった犯罪について扱います。「障害が一因となった犯罪でも、健常者と同様に裁かれるべき。」このように考える人も少なくないと思いますが、当事者の立場に立った場合も同じことが言えるのでしょうか。

 「平等」とは、「普通」とは、「本当の自分」とは何なのか。責任能力に関する司法の判断とともに、主人公が置かれた、解離性同一性障害を発症してしまうような環境についてもご一考いただけますと幸いです。

 最後になりますが、顧問の中林先生やOGOBの諸先輩方、東北大学法学部同窓会をはじめ、多くの方からのご支援に心から感謝申し上げ、委員長挨拶とさせていただきます。

 

東北大学法学部模擬裁判実行委員会

第72代委員長 小倉陽花

 

new!  個人協賛のページを更新しました

Twitter


Facebook


QRコード


お問い合わせ 

 


〒980-8576
宮城県仙台市青葉区川内27-1 
東北大学法学部 模擬裁判実行委員会
TEL 022-795-6242
Email tohoku.mogisai@gmail.com

Facebook www.facebook/mogisai/

Twitter @tohoku_mogisai

Instagram